比較コラム

SCHDとVYMどっち?配当利回り・増配率・過去実績を徹底比較

米国高配当ETFの代表格として並んで語られる「SCHD」と「VYM」。どちらも配当収入を重視した投資先ですが、銘柄数の絞り込み方や増配率に違いがあります。この記事では両者の違いを事実ベースで比較し、どちらが自分の配当投資に向いているかを判断する材料を提供します。

積立タイムマシン編集部

最終更新: 2026年7月

本記事は金融庁・JPX・MSCI・S&P Dow Jonesなどの公開情報と、積立タイムマシン独自のシミュレーションデータをもとに作成しています。

1.結論:どちらを選ぶべきか

先に結論をお伝えします。

  • 「増配率・トータルリターンを重視したい」→ SCHDが向いている
  • 「より多くの銘柄に分散して安定を重視したい」→ VYMが向いている
  • 「どちらか迷っている」→ 増配実績を重視するかどうかで選ぶ

※ どちらも米国高配当株への投資であり、優劣を断定できるものではありません。銘柄選定の思想の違いを理解した上で選ぶことが重要です。

2.SCHDとは?特徴と仕組み

SCHD(Schwab U.S. Dividend Equity ETF)は、シュワブが運用する米国高配当ETFです。単なる配当利回りだけでなく、財務健全性・増配継続実績を重視したスクリーニングで約100銘柄に絞り込んでいます。日本では「楽天・高配当株式・米国ファンド(楽天SCHD)」として投資信託化されています。

  • 対象米国高配当株(財務優良100社)
  • 銘柄数約100銘柄
  • 配当利回り約3.5〜4.0%(目安)
  • 増配率(10年平均)約11〜12%
  • 経費率年0.192%(投資信託)

銘柄数を絞ることで「配当を増やし続けられる質の高い企業」に的を絞っているのが特徴です。その分、個別銘柄への集中度はVYMよりやや高くなります。

3.VYMとは?特徴と仕組み

VYM(Vanguard High Dividend Yield ETF)は、バンガードが運用する米国高配当ETFです。配当利回りが平均以上の米国株、約400銘柄に幅広く分散投資します。SCHDより銘柄数が多く、1社あたりの影響を受けにくい構造です。

  • 対象米国高配当株(約400社)
  • 銘柄数約400銘柄
  • 配当利回り約2.8〜3.2%(目安)
  • 増配率(10年平均)約6〜7%
  • 経費率年0.06%

幅広い銘柄に分散するため、SCHDと比べて安定感のある値動きが期待できます。一方で、増配率という点ではSCHDに一歩譲る傾向があります。

4.SCHDとVYMの違いを比較

項目SCHDVYM
投資対象財務優良な高配当株100社高配当株約400社
銘柄数約100銘柄約400銘柄
配当利回り約3.5〜4.0%約2.8〜3.2%
増配率(10年平均)約11〜12%約6〜7%
分散度△ やや集中◎ 広く分散
経費率0.192%(投信)0.06%
NISA対応○ 成長投資枠(ETF)○ 成長投資枠(ETF)

※配当利回り・増配率は目安値。経費率はSCHD・VYMともに2025年6月時点の税込水準に基づく参考値。

5.過去の積立シミュレーションで比較

実際の運用成績データをもとに、積立タイムマシンのシミュレーション機能で計算した結果です。

【2020年1月〜2025年6月】毎月3万円積立

SCHD

+58万円

+29.3%

元本 198万円

評価額 256万円

VYM

+71万円

+35.9%

元本 198万円

評価額 269万円

【2016年1月〜2025年6月】毎月3万円積立

SCHD

+229万円

+67.1%

元本 342万円

評価額 571万円

VYM

+249万円

+72.9%

元本 342万円

評価額 591万円

読み取れること

  • 過去の成績ではSCHDがVYMをやや上回っている期間が多い
  • 両者ともS&P500やNASDAQ100と比べて値動きは穏やか
  • 開始年・期間によって差は変動する(特定の期間が未来を保証しない)

※過去の実績データに基づくシミュレーションです。配当再投資込み・手数料・税金は考慮外。将来の成果を保証するものではありません。

6.配当・増配率の違い

配当投資では「今の利回り」だけでなく、「将来にわたって配当がどれだけ増えるか」という増配率も重要な判断材料になります。

現在の配当利回り

SCHDは約3.5〜4.0%、VYMは約2.8〜3.2%が目安です。SCHDの方がやや高い利回りですが、株価変動により購入時点の実際の利回りは変わります。

SCHDがやや高い

10年平均の増配率

SCHDは年約11〜12%、VYMは年約6〜7%というデータがあります。増配率が高いほど、長期保有時の取得価格に対する利回り(YOC)が向上していきます。

SCHDが大きく上回る

銘柄集中度によるリスク

SCHDは約100銘柄への集中のため、個別銘柄の業績悪化の影響を受けやすい面があります。VYMは約400銘柄と幅広く、1社の影響が相対的に小さくなります。

VYMの方が分散効果は大きい

配当利回り・増配率は市場環境により変動します。過去の実績が将来も継続する保証はなく、あくまで参考値としてご覧ください。

7.新NISAではどちらが向いているか

新NISA(2024年〜)では、SCHD・VYMともに成長投資枠(年240万円)で購入できます。楽天SCHDのように投資信託化された商品であれば積立設定も可能です。

NISA口座では国内課税が非課税になりますが、米国側の外国源泉税(10%)は控除される点に注意が必要です。配当を非課税で受け取れることは変わらず、長期の配当投資との相性は良好です。

新NISAで選ぶ際のポイント

  • どちらも成長投資枠(ETF)またはそれに連動する投資信託で購入可能
  • 配当を重視するならSCHD、分散を重視するならVYM
  • SCHDとVYMを組み合わせて保有する投資家も一定数いる
  • 配当よりトータルリターンを重視するなら成長株型インデックスも選択肢
  • どちらを選んでも、長期保有が配当・増配の効果を活かす前提となる

8.こんな人はSCHD

SCHDが向いている人

  • 増配率・トータルリターンを重視したい人
  • 財務優良企業に絞った質の高い配当株を持ちたい人
  • 長期保有で取得利回り(YOC)の向上を狙いたい人
  • 楽天SCHDとして投資信託で積立設定したい人

9.こんな人はVYM

VYMが向いている人

  • より多くの銘柄に分散して安定を重視したい人
  • 個別銘柄の業績悪化リスクを抑えたい人
  • 配当利回りより幅広い分散を優先したい人
  • SCHDと組み合わせてポートフォリオを構築したい人

まとめ:増配率と分散度の違い

SCHDは財務優良企業に絞った高い増配率、VYMは幅広い銘柄への分散が特徴です。どちらが絶対に優れているという答えはなく、増配ペースを重視するか、分散の広さを重視するかで選択が分かれます。

本サービスのシミュレーションは過去データをもとにした参考情報です。将来の運用成果を保証するものではありません。投資判断はご自身でお願いします。データについて

10.積立タイムマシンで実際に確かめよう

実際にSCHDとVYMを同じ条件で積み立てた場合の結果は、シミュレーションでも確認できます。 あなた自身の開始年・毎月の積立額で、リアルな数字を体感できます。

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